本郷散歩(1)

maluboh2007-05-10

東京へ行くことにし、司馬遼太郎の「本郷界隈―街道をゆく〈37〉 (朝日文芸文庫)」を購入。それを読んで本郷の辺りを歩いてきた。全行程は20kmくらい。さすがに足が疲れた。


スタートはJR水道橋駅。本には出てなかったが、まず神田明神へ向かった。知らなかったのだがこの日はお祭りのようで準備をしていた。中は結構広く本田の裏手には銭形平次のお墓もあった。


神田明神を出て、昌平坂を通り湯島聖堂前を通って再度水道橋前を通過し、順天堂大学の間を通っている油坂に向かった。神田から油坂を通る間にも感じたが、東京は結構坂が多かった。特にこれから廻る本郷近辺は○○坂という名前のついた道がたくさんある。
ただ、その中でも急な勾配を持つものから、ほとんど水平に近い坂までいろいろだ。東京大学前の「見返り坂」などもほとんど水平だが、そこに坂と名づけた江戸人に風流さを感じた。


油坂を通り抜け本郷給水所公苑を見た後、壱岐坂へ出て東洋学園(本では東洋女子学園となっていた)の横の道を北へ抜けた。
この途中にオオクスがある。本にも詳しく書いてあり、本を読んでいた中でも興味をもった場所だった。通りへ入ると前方に大きな緑の塊が道路の上まではみ出しており、遠目でもオオクスだとわかった。
近くまで来て見るととても大きくて、その大きさには圧倒された。木の隣はマンションになっており、1階がフランス料理屋になっていた。ただ本に出ていた「楠亭」という名前ではなかった。


クスノキ前の道を北へ進み、春日通を東折れて本郷通りとの交差点の所に、「かねやす」があった。今はかばんや女性物の服を売る店になっていた。店の前には「本郷もかねやすまでは江戸の内」と言う古川柳がかけられていた。


本郷通りを北に進むと、「見返り坂」である。本でも坂には見えないと書いてあったが確かにそうだった。よく見ると若干傾斜しているようであるが坂ではなかった。


そのまま、本郷通り千駄木のあたりまで進み、東へ折れさらに進むと団子坂が現れ、その手前右手に鴎外記念図書館があった。団子坂上で右に折れる小道が本の中で出てくる薮下の道だった。
左側が崖になっている。まるで山を切り開いたところのようで、東京のど真ん中にこのような高低差のあるところがあるのは以外だった。
日本医科大の間を抜けると根津神社の裏門に出る。裏門から根津神社に入り表門へ抜けた。


この辺りで雷が鳴り出し、少し雨が降ってきた。天気予報でも大雨になるといっていたので湯島駅まで戻り、続きは翌日回ることにした。

本郷界隈―街道をゆく〈37〉 (朝日文芸文庫)

本郷界隈―街道をゆく〈37〉 (朝日文芸文庫)